入れ歯になってしまった多くの方が、会話を自由に楽しめない、食事が美味しくないという不自由さを感じています。食事はしっかり噛めて、温度が伝わることで美味しさを感じられます。入れ歯やインプラントによってある程度補完はできますが、やはりご自身の天然歯に勝るものはありません。
高齢者で歯が20本以上残っている方は、歯が少ない方に比べて、年間の総医療費が10万円少なくて済むという調査結果があります。予防治療によってお口の健康を守ることは、治療費がかさむ重度の疾患リスクを防ぐことができ、経済的な負担も軽減できるメリットがあります。
歯を失う原因第1位であり、成人の8割が罹患しているといわれる歯周病は、心疾患や糖尿病、骨粗しょう症などさまざまな全身疾患をもたらす要因となっていることが明らかになっています。また、認知症の患者さんは、歯がない人が多いという研究結果もあり、認知症を予防するためにも、しっかり噛める歯があることは重要です。
当院ではメディカルトリートメントモデル(MTM)を使った予防治療をしています。 MTMとは、むし歯や歯周病になる原因を各種検査で徹底的に調べ、科学的根拠に基づいてお口の状態やリスクを評価する方法です。 患者さん一人ひとりに合った予防プランを立てて、定期検診やクリーニングを継続していきます。
治療の前後にお口の中の写真を撮影し、違いを比較するために用います。
唾液の量、質や唾液の働き、むし歯菌の数などを調べることができます。
レントゲンによって、肉眼では確認できないむし歯や顎の状態を調べます。
歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットの深さを測り、歯周病のリスクについて検査します。
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科医院で専用器具を使って行う歯の清掃です。 むし歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)、食べ物やタバコでついた着色汚れなどは、細菌の膜(バイオフィルム)となって毎日の歯磨きでは除去できない汚れになっていきます。 定期検診の際、クリーニングによって細菌を減らすことで、むし歯予防・歯周病予防の効果を高めることができます。
TBI(ティービーアイ)とは、「トゥース・ブラッシング・インストラクション」の略で、歯磨き指導のことです。ご自身で行うセルフケアはTBIが中心となります。特に、歯周病治療において歯磨きはとても大切です。歯周病治療はブラッシングから始まり、ブラッシングに終わるともいわれます。当院ではTBIに特に力を入れており、患者さん一人ひとりに合ったブラッシング方法を、丁寧にご説明しております。